<一年を通して大切にしていきたいこと(その2)> 前号では、本校の学校教育ビジョンの実現のため、今後大切にしていきたいことを生徒と教職員に示したことをお伝えし、最初の特集として「校歌」について私の思いを綴りました。 今回は、「あいさつ」について、いろいろと考えてみたいと思います。
〈あいさつの様子〉 ○あいさつが大切であることは言うまでもありません。人間関係・コミュニケーションは、あいさつに始まるといっても過言ではないからです。では、朝明中の生徒たちの現状はどうでしょうか。 ○一言で評価することは難しいものですが、私がこの一か月、多くの生徒とあいさつを交わしてきて感じたことは、「あいさつに元気がないなあ」ということです。 ○もちろん、元気よくあいさつしてくれる生徒もたくさんいます。生徒にとって異動してきたばかりの私は決して身近な存在ではありませんが、「校長先生、おはようございます!」などと、わざわざ名を呼んであいさつしてくれる生徒もいます。何とも言えないうれしい気持ちになります。 ○しかし、小さな声でしかあいさつが返ってこないこともあります。視線を合わせてもらえないことも時々あります。そんな時は、「きっと恥ずかしいんだなあ」と考えるようにしています。 ○ただ、「来校されたどんな方にも、きちんとあいさつしましょう」などと、どこの学校でも教えています。そう考えると、今の朝明中生徒のあいさつには、少々課題を感じてしまいます。
〈新しい発見〉 ○毎朝8時10分過ぎになると、下駄箱付近はちょっとした混雑になります。朝の部活動を終えた生徒が教室に入るためです。そこに何人かの教師が立って、生徒にあいさつをしています。 ○その中に、英語指導員のエイミー先生もいてくれます。先生はアメリカ人ですが、日本語もかなり話せます。そして笑顔で、「おはようございます」と生徒に声をかけています。 ○最近感じるのは、先生に「グッド・モーニング」とあいさつする生徒が意外に多いことです。 ○何よりも、先生に対し、生徒はみな素晴らしい笑顔であいさつします。 中には、軽く手を振ってあいさつする生徒もいて、たいへん清々しく感 じます。同時に少々うらやましくも感じます。
〈あいさつと笑顔〉 ○本校の学校教育ビジョンでめざす学校の姿は、「笑顔と感動があふれる学校」です。このことから、これまで以上に生徒も教師も清々(すがすが)しさを感じられるあいさつが行き交うようになれば、より笑顔があふれる学校となるでしょう。では、どうしたらそうなるのか・・・。 ○残念ながら方程式で導くような明確な方法は見当たりません。言えることは、エイミー先生と生徒が交わすあいさつのように、あいさつは人と人との良い関係の中で生まれるということです。 ○幸い、朝明中学校は、仲間を大切にしようとする生徒が多いことが全国学力・学習状況調査からも明らかになっています。このことは、あいさつと笑顔があふれる学校を実現する大きな土台となることでしょう。それに期待し、また明日からみんなで笑顔のあいさつを! |
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