学校日記 はまだっ子の様子

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2024/10/31

4年 地震から身を守るために

Tweet ThisSend to Facebook | by 学校長
4年生が、三重県教育委員会から「学校防災アドバイザー」を招いて“防災学習出前授業”を受けました。
格子の皆さんと挨拶を交わした子どもたちは、クラスごとに分かれて3つのコーナーでの講話や体験を通して、地震から命を守るために大事なことを学びました。

①講話「私たちをおそう巨大地震」
日本は世界有数の地震大国。
なんと、世界で起きる、マグニチュード6以上の地震の約20%が日本の周辺で発生しています。
それを踏まえて、強い揺れを引き起こす「プレート境界型地震」と「内陸直下型地震」のメカニズムや地震のエネルギー、地震による被害、そして、今後30年以内に70~80%の確率で発生すると言われている「南海トラフ地震」のことなどを教わりました。
そして、話題は、地震が起きたときの避難行動のことへ。
家の中、学校、道路にある危険を想像したうえで、それぞれの場所でとるべき行動をイラストを見て学習しました。
最後に、「自分の命を自分で守れる人」「周りの人たちを助けられる人」「早く、正しい判断ができる人」になるために、防災の知識を身に付け防災の意識を高めてください、と締めくくられました。
子どもたちは、スライドを見ながらコーディネーターの話に耳を傾けつつも、大事なことを漏らすまいと鉛筆を走らせていました。
また、問いかけにも意欲的に答え、学習したことや知識をもとに、家や学校、下校途中での避難行動も正しく話すことができていました。

②“液状化”について学ぼう
はじめに聞いたのは、元日に能登半島で起きた大きな地震のこと。
石川県志賀町に派遣されて、現地の小中学校再開のお手伝いをした、このアドバイザーは、まず、自身が撮った写真などをスクリーンに映して実際の様子を伝えながら、揺れだけでなく火災や津波によっても大きな被害が出たことや、子どもたちが小中学校へ通えなくなったことなどを話しました。
そして、その被害のひとつである“液状化”のことへ。
液状化が起きると道路や建物がどんなふうになるのかを実際の写真で見て、液状化の起きるメカニズムを絵図と実験を交えて教わりました。
液状化の3条件が「砂、水、地震」であることを知ったうえで、水を含んだ砂の入ったたらいを使って実験し、その様子を観察しました。
少し濡れた感じの地盤の上に、街灯とビルに見立てた積木を安定するように地面に埋めて、マンホールに見立てた筒は蓋だけが見える状態にすっぼり地面の下へ。
ミニカーは地盤の上に置くだけ。
これで、たらいの中が町のジオラマになりました。
そこに、子どもたちがたらいの縁をたたいて地震を起こします。
人差指1本でたたくと震度1。
中指も添えて2本でたたくと震度は2に。
3本、4本。
グーにして震度5の揺れになりました。
はじめはほとんど変化が見られませんでしたが、揺れが大きくなるにつれて電柱が倒れてビルが傾きだしました。
「あーっ、倒れてきた!」
やがて、地盤の表面が湿ってきたと思ったら一気に水が湧き出てきて、ミニカーが沈んでビルが倒れ、埋まっていたマンホールが
地表に飛び出て全体の姿を現しました。
「うわー!」
「エッえっ、出てきたよ!」
実際の様子を写真でさっき見たばかりなのに、この現象に子どもたちは声を上げて驚いていました。
これが、幹線道路が走りビルがたくさん建ち並ぶ浜田地区で起きたら、と思うと怖くなりますね。

③“地震体験車”で大きな揺れを体験
体育館前にとまる真っ白なトラックは、三重県の防災啓発車「まなぶくん」。
家にいるときに地震が発生したらどのようにして身を守る
机があったらその下にかくれて脚を持つ
隠れるところがなければ、座布団やかばんなどで頭を守る。
それもなければ“ダンゴムシのポーズ”。
両手の指を重ねて掌で後頭部から首を守り、両肘を床についてしゃがみます。
それでは、班ごとに“部屋”の中に入って体験しましょう。
部屋へ上る階段下すのこの前に靴を並べますが、そこで、アドバイザーが、つま先を外に向けておくよう言いました。
マナーかと思いきや、それにも意味が。
揺れが収まって外に出るときに、サッと履きやすいようにするためでした。
部屋の中に向かい合うようにして座った子どもたち。
部屋が揺れ始めると、さっき習った“ダンゴムシポーズ”になって身をかがめます。
はじめは余裕の表情で揺れをいなしていましたが、震度が上がって揺れが大きくなるとそうはいきません。
体が前後左右にゆすられます。
子どもたちは力を入れて肘を床に押し付け、足を広げてそれをこらえようとしますが、震度が5強、6となると、前後左右上下、お尻が浮き上がるほどにあらゆる方向に子どもたちは動かされます。
「わーっ!」
「すんげぇ!」
「めっちゃ、揺れとる!」
「震度6になった!」
「怖そう」
その様子を見ている子どもたちは揺れの激しさと中の子の様子に驚くと同時に心配そうに見ていました。
全員が終えた後、今度は希望する子だけ、震度7を体験することになりました。
しかも、“直下型”を再現するので、いきなり大きな揺れが襲います。
希望する子が床に座って準備ができ、アドバイザーがスイッチを入れると、
ガタガタ
「わーー!」
いきなり、見ていてもわかるほどの激しい揺れが襲いました。
乗っている子は慌ててダンゴムシポーズをとって身を守ろうとしますが踏ん張れず、もてあそばれるように揺らされていました。

学校では防災のことを学習し、避難訓練も行っています。
また、浜田地区は、地区全体で津波に備えた防災対策や住民の安全確保に積極的に取り組んでいる地域です。
もしもの時に備えて家庭でも、避難場所や連絡の取り方を話し合ったり、非常持ち出し袋を用意したりしていることと思いますが、この時間に子どもたちが学習したことをもとに、我が家の地震対策を改めて話す機会を設けてはいかがでしょうか。

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