この旅行の夜のお楽しみは、“落語鑑賞”。
子どもたちに落語の楽しさを知ってもらいたくて、毎年50校以上の小学校を回って「学校寄席」を開いている上方落語家の「桂文華」さんにホテルに来てもらいました。
ホテルの方から紹介があった後、広間に集まった子どもたちにの前に、“お囃子”に乗って文華師匠が登場。
軽妙な語り口に、ちょっと緊張気味だったの子どもたちもどんどん巻き込まれて表情も緩み、
「クスクス」
「ハハハ」
「ワッハハハ」
と、笑いが大きくなっていきました。
まずは、「落語」とは、どういうものか、その特徴を話してくれました。
落語には、話の説明はなく、何人かの会話や独り言で話が進んでいくこと。
顔の向きや口調を変えてそれを表していること。
落語の原点は「小噺」にあること。
この小噺。
聞いたその場で笑えるものもあれば、一瞬「うん?」と考えた後から笑えてくるものも。
表現を補う小道具である、“扇子”と“手ぬぐい”も、どのように使うか実際にして見せてくれましたが、扇子をはしに見立てたり手ぬぐいを本に見立てたりしてその場面を表すと、そこにはない器があるように見えたり、本の内容が想像できたりするではありませんか。
子どもたちは、こんな説明を、ときに驚き、感心しながら、そして、笑いながら聞いていました。
説明が終わったところで一席。
江戸時代の屋台を舞台とした、お馴染みの落語「ときうどん」を演じて見せてくれました。
おなかがすいた2人の持っているお金は、合わせて15文。
なのに、江戸時代の「時」の数え方を使って、16文のうどんを食べる。
それに味を占めた相棒が、独り芝居をしながら昨晩とまったく同じようにしてうどんを食べるのですが、勘定のときに大失敗。
と、いうお話です。
この落語のストーリーはもちろん、文華師匠の語り口や表情、体の動きが面白いのなんの。
子どもたちは、爆笑の連続。
体をよじって笑う子も。
とても面白くて楽しい落語が終わると、実行委員が前に出てお礼。
「この場で感想を言いたい人はいませんか?」
と、みんなに投げかけますが手はあがらず。
「じゃあ、僕が言います」
と、感想を話すと、それに続くわ続くわ。
「はじめは、落語なんて大したことないだろうと思っていたけど」
「とっても面白かった」
「落語の説明で詳しくわかったから、見ていてとても楽しかった」
「ないはずのものや場面の様子が見えるようだった」
「とても時間が短く感じた」
などなど、たくさんの感想が出されました。
落語の創り出す面白空間を味わいながら笑って過ごし、上方の歴史とお笑い文化を学んだ時間でした。