3年生が、“めっちゃ遊ぶ先生”をゲストティーチャーに招いて体育館で、いっぱい遊んでいっぱい運動しました。
先生と挨拶を交わし「遊びの邪魔をしない」と約束した子どもたちは、ジャンプをしたりねじったり、カエルになったりしてウォーミングアップ。
そして、2チームに分かれて4つの遊びをしました。

1つ目は「しっぽとり」
オニに尻尾を取られないように逃げ回る鬼ごっこ。
赤チームの子どもたちがら始めることになりましたが、先生の、
「自分で逃げるか鬼になるか決めます」
という説明に、子どもたちは一瞬ポカン。
「えっ?!何人でもいいの?」
「はい、いいよ」
それで決まったのが、逃げる人5人に対してオニが9人。
これだとすぐに終わってしまいそうです。
オニは体育館の箸に移動し、逃げる子は2本の尻尾をズボンに挟んで、鬼ごっこはじめ!
逃げる子の2倍もいるオニが子どもたちに襲い掛かってきました。
逃げまどう子どもたち。
全力で走り、細かく方向を変えてオニを振り切ろうとしますが、逃げていく先にオニが待ち構えていることもあれば、2人、3人のオニに追いかけられることも。
やがて、1本取られ、2本とも取られ…。
それでも、鬼ごっこは終わりません。
逃げる子が減らないのです。
それは…、尻尾がなくなっても先生の所に行くと、新しい尻尾をまた2本もらえるから。
こうして、尻尾を復活させて再び鬼ごっこに戻り、オニは捕まえても捕まえても減らない相手をひたすら追いかけ続けます。
そして
「5,4,3,2,1,終わり」
赤チームの尻尾取りが終わりました。
走り続けた子どもたちは、みんなハーハーと息をして、でもとっても楽しそうな顔をしてお茶を飲みました。
続いて白チームが同様に楽しみました。
2つ目は「だるまさんが転んだ」
これは先生がオニになって、全員一緒に遊びました。
フロアの入り口側の端に並んだ子どもたち。
「だるまさんが転んだ」を5回言う間に、ステージ前にいる先生にタッチすることを目指します。
先生がステージに顔を伏せて
「だーるまさんがー、こーろんだ」
一斉に走り出した子どもたちは、「だ」で、ビタッと止まります。
勢い余って滑る子やバランスを崩す子も今頭か大目に見てもらえます。
中には、既にフロアの真ん中ほどまで来ている子も。
「だーるまーさーんがー、こーろんだーー」
先生のすぐ近くまでやって来ました。
そして、
「だーるまーさーんがー、こーろんだーー」
何人かがタッチして、もとのところ目指してダーッと駆けていきました。
ルールを変えて2回目。
「だるまさんが転んだ」と言ったら、子どもたちも床に転ぶ。
「だるまさんが転ばない」と言ったら、立ったまま。
先生の言うことをきちんと聞き分けて動かなければなりません。
「だーるまさんがー、こーろんだ!」
子どもたちは、その場にごろんと転んだり寝そべったりしてピタリ。
「だーるまーさーんがー、ころばない!」
転ぶものだと決めつけていた子がコロリ、パタリ。
笑いをこらえて先生にタッチし、もとの場所に逃げ帰りました。
さらにルールを変えて3回目。
みんな“クマ”になって移動します。
膝はつかずに4本足で移動するのはちょっとしんどそう。
なので、先生の居場所は、フロアのほぼ中央。
さらにゴールは、“タッチ”ではなく、先生の広げた股の下をくぐることになりました。
4本足で歩きながら先生に近づいた子どもたち。
1人がくぐり、2人目が抜け。
やがて先生の近くに集まる子どもたちが増え、ゴールの前は“ボトルネック”の大渋滞になっていました。
そして5回目へ。
「大丈夫だよ。ゆーっくり言うからね」
「だーーるまさーーーんがーーーーー、こーーーーろんーだーーーーー」
声が響く間、一人ずつ股の下をくぐっていく子どもたち、いえ、2人、3人が同時にくぐることも。
先生の息が続かなくなってきたころ、無事全員が通り抜けてゴールできました。
給水休憩と準備を挟んで行った3つ目の遊びは「スポーツリバーシ」。
表裏が黄色と青に塗り分けられた円盤を、黄色と青が同数になるように、先生が床にばらまいていきました。
両端に分かれた子どもたちは、赤チームは青を黄色に、白チームは黄色を青に変えていくことで、自分の色を増やそうとします。
そして、終了したときに自分たちの色が多いチームが勝ちという遊びです。
では1回戦。
子どもたちは、自分の色を増やし、相手の色を減らそうと、自分の色にしては戻され、替えられては替え返し…。
前へ後ろへ、右へ左へと動いて円盤をひっくり返していました。
時間終了。
1回戦は、赤チームの勝利。
円盤の色を同数にして2回戦開始。
要領が分かってきた子どもたち。
中には、動く範囲を決めて、相手が色を替えたらそれを狙ってすぐ戻す作戦に出る子も。
終わりが近づくと、いくつかの円盤を挟んで向かい合って互いにひっくり返し合いをしているところもありました。
結果は、またまた赤の勝利。
先生が白チームの助っ人に入って3回戦をすることになると、赤チームから「エーッ」という声が聞こえましたが、この助っ人が赤チームの勝利への執念に火を着けてしまったよう。
この遊びは、赤チームの全勝でした。
最後の遊びは、「グルグルリレー」。
2チームが、円形のコースの対面のスタート位置から走り始めるリレー。
ゴールは、どちらかが相手チームの子に追いついてタッチしたときです。
軽く練習してルールを確かめて本番スタート。
第一走者が勢いよく走り始めました。
バトンをつないで走り続ける子どもたち。
はじめはほぼ互角でしたが、時々ハプニングがあって2チームの距離が変わります。
だんだん迫ってきた、と思ったら上靴が脱げてスピードダウン。
もう少しで追いつきそうなところまで来たら足が滑ってすってんころりん。
追いつきそうで追いつかない。
追いつかれそうでそうはいかない。
応援も含めてとても白熱した争いになりました。
白熱し過ぎたためか、やっとのことで追いついたのに、相手にタッチすることなく追い抜いてしまうことも。
こうなると攻守が逆転。
追い抜いた子が逃げる立場に代わります。
こうして走り続けること数分。
とうとう授業の終わりを告げるチャイムが鳴りました。
そして、ようやく赤チームの子が相手にタッチしてリレーも終わりを迎えました。
今日、初めて出会った“めっちゃ遊ぶ先生”ともすぐに打ち解け、教わった遊びを通してみんなで走り回り動き続けた子どもたち。
どの遊びも、終わりを告げられるまみんながゲームに参加し、動き続けるので、子どもたちの息はずっと「ハーハー」言いっ放しで、頬や鼻の頭が赤くなっていました。
それでも表情は、懸命、真剣、そして笑顔。
勝敗に一喜一憂しながらもそれにこだわり過ぎず、みんなでゲームと体を動かすことを楽しんでいることが伝わってきました。
今日体験した遊びは、誰とでもできることばかり。
休み時間や放課後に、友だちはもちろん違う学年の子にも声をかけて楽しめそうですね。