社会科で日本の歴史を学習している6年生が、「鈴鹿市考古学博物館」から講師を招いて“勾玉”づくりを体験しました。
“勾玉”とは、曲がった形をし、その端に穴の開いている装飾用の「玉」のこと。
古くは縄文時代からあり、弥生、古墳時代と続いてつくられていて、祭祀にも用いられたと考えられています。
1組の2組を仕切るパーティションを取っ払い、机をワークスペースの方に向けて、一つの教室のような空間にして活動を始めました。
講師から教わった作り方は…
①おおよその形に削る
直方体に切られた「滑石」を、描かれた勾玉の輪郭の形になるまで紙やすりで削ります。
机に置いた紙やすりに滑石を当て、前後左右に動かして、ただひたすらに滑石を削ります。
削ってできる白い粉末は、とても細かくて手触りはサラサラ。
まるで“餅粉”のよう。
その粉は机に広げた新聞紙の上にどんどんたまり、新聞紙も白くなっていきました。
勾玉の曲がりの内側は、鉛筆に紙やすりを巻き付けて削ってくぼみを作ります。
前に後ろにゴシゴシ、ゴシゴシ。
紙やすりを持つ利き手にも、滑石を持つ手にも力が入ります。
黒い長そでの服を着て作業をしていた子が、ふと袖を見ると、なんと、袖が真っ白に。
手首から肘のあたりまで白い粉がついていました。
驚き戸惑ったその子は、パタパタと手で粉を落とし、服を脱いで作業に戻りました。
②形を整える
勾玉の輪郭が表れたら、角ばったところをやすりで削って“めんどり”をして丸みをつけます。
滑石が紙やすりに当たる角度を変えながら、これまた、ひたすらこすり続けます。
ほとんどしゃべることなく集中して、ひたすら削ってきた子どもたちも、流石に疲れがたまってきたよう。
「まだかなあ」
「これぐらいかなあ」
「結構丸くなったからいいんじゃない」
滑石を手に前に出て、机に並ぶ見本と比べると、まだまだ削りは不十分。
曲面の丸みが全く足りません。
席に戻り、気合を入れなおして削る作業を再開しました。
③仕上げ磨き
ようやく形が整った滑石。
次は、仕上げ磨きをして、表面を滑らかにします。
目の細かい、黒い紙やすりを水に浸して指先で持ち、勾玉の形になった滑石を磨きます。
水を付けては磨き、磨いては水を付け。
時々、指先で表面の滑らかさを確かめながら、これまたこれまた、ひたすら磨きます。
こうして、滑らかになったきた表面を、さらに新聞紙で磨くと、光沢が増して、まるで宝石のようでした。
ある子が気持ちよさそうに撫でているので触らせてもらうと、表面はツルツルスベスベ、とっても滑らかになっていました。
④穴にひもを通して完成
ツルツルスベスベになった勾玉。
ひもを付けたら完成です。
ひもを付けてペンダントのようになった勾玉を、講師に首から掛けてもらうと、勾玉を手に載せてにっこりご満悦の表情。
友だちと見せ合ったり触り合ったりして、互いの出来栄えを喜び合っていました。
そして、今はまだ白い勾玉に、どんな装飾や着色を施そうかデザインを考え、磨きに磨いて作り上げた、世界で最も輝く、自分だけのオリジナル勾玉が住ん精したときのことを想像していました。
今日、勾玉の材料として用いたのは「滑石」という、独特の光沢を持つ白くて軟らかい石。
その粉末は紙・化粧品・医薬品など様々な分野で用いられているそうです。