6年生が、港中学校に出かけ、体育館で中学校の生徒と一緒に「人権講演会」に参加しました。
演題は、「命の授業」
講師は、四日市市内で、在宅医療・訪問診療に力を入れている、在宅ケアクリニックの院長先生です。
クリニックの外観や中の様子を打ちした写真や、アニメのキャラクターを題材に映したりしながら話してくれました。
このクリニックには医師が15人、看護師等のスタッフが64人いて、現在約820人の患者さんを訪問診療しているそうで、1年間に看取った患者さんの数が日本で最も多かったこともあるそうです。
院長先生の考えは
「医療は究極のサービス業」
命を扱う仕事なので、患者さんが、安心して自宅で過ごせるように、看取りに自信を持って、患者さんのケアにあたっているとのことでした。
そんな院長先生から子どもたちへの願いが。
それは、命はなくなると戻ってこないものだから、大切にしてほしい。
その命の尊さをしっかり理解するためにも、「死」を見る機会を大事にしてほしい。
「死を看取る」経験ができるといいな。
そして、「死」がどういうことかわかるといいな。
スライドが「サザエさん」一家に変わり、子どもたちのおよそ半数が107歳まで伸びると予想されていることや、今の小中学生の悩みの上位に、
「死んだ後、どうなるのか」
「なぜ、人を殺してはいけないのか」
といった、“死”に関わることがあることを伝えたうえで、
実際の患者さんの様子を写した写真が何枚か紹介され、続いて、テレビのドキュメント場面でこのクリニックが取り上げられた、10分ほどの映像を視聴しました。
それまで、タブレットに話の内容やキーワードをメモしながら話を聴いていた子どもたちでしたが、映像が流れてると、その手は止まり、みんなの目はスクリーンの映像に、耳は流れる音声にくぎ付けになりました。
末期がんの患者さんの様子、患者さんの家族の話、家族みんなで出かけた花見。院長先生と患者さんのかかわり。
みえるもの聴こえるもの、全てが事実であり、現実です。
子どもたちは、これを視聴しながら何を思い、考えていたのでしょうか。
涙を流している子が何人かいました。
どんなことに心が揺れ動いたのでしょうか。
「死」に対する考えや概念はどのようになったでしょうか。
ビデオの終わり、遺族は、自分の家で一緒に過ごして最期を迎えられたことと、精一杯看護できたことを喜び、感謝していました。
講演の締めくくりは「仕事」について。
「なぜ、人は仕事をするのか」
それは、自分が幸せになるためですが、人間が幸せを感じているときには、脳からある物質が出ているとのこと。
一つは何かを達成したときなどに出る「ドーパミン」
でも、これには中毒性があり、より強い刺激、喜びを求めるようになっていきます。
もう一つは、「オキシトシン」
大事なのは「オキシトシン」の方。
なぜなら、小さな親切や募金などをしたときや感謝の言葉を聞いた時などにたくさん出されるもので、中毒性もないから。
つまり、人に喜ばれることをした方が、幸せになれるというのです。
だからこそ、人に喜ばれ働き方をしてほしい。
そして、世の中が今よりよくなるように頑張ってほしいと、院長先生は子どもたちに思いを強く伝えました。
講演が終わると、子どもたちから大きな拍手。
その拍手は、長く長く続きました。
この拍手が、子どもたちの感動と学びの大きさを表しているようでした。
南中の生徒が代表して、お礼と感想を話しました。
「動画が最も印象に残りました。
命の大切さを改めて感じました。
私は祖母と暮らしています。
きょうから1日1日を大切に過ごしていこうと思いました」
講演を聴き終えた子どもたちは外に出て、下校する方向ごとに並び直して、港中を後にしました。
