学校日記 はまだっ子の様子

はまだっ子の様子 >> 記事詳細

2024/12/09

5年 自然教室⑨ 野外炊事

Tweet ThisSend to Facebook | by 学校長
「日の出ハイク」から自然の家に戻った子どもたちは、食堂で朝食を食べて腹ごしらえ。
その後は再び部屋に戻り、リネンの返却や部屋、廊下の掃除、そして、寝具の整頓と、使ったところを次の利用者のためにきれいにする作業に取り掛かりました。
担当の教師、さらに自然の家のスタッフの点検に合格したら、全ての荷物を持ってピロティに移動して次の活動に備えました。

2日目の活動は、「野外炊事」。
自分たちの食べるお昼ごはんを、自分たちの手で作るのです。
しかも、電気もガスも使わずに。

必要な荷物を持って炊事場に上がった子どもたちは、広場でスタッフから炊事道具の扱いや片付けについての話を聞き、一班ずつ炊事セットと材料を受け取って、自分たちの作業場所へと別れていきました。
いよいよ、野外炊事、別名“サバイバルクッキング”の始まりです。

それぞれの作業場所に着いた子どもたちは、予め決めておいた分担に従って作業を開始。
カレーを担当する子は、野菜を洗って切ることから…、ではなく、鍋に細工を施すことから。
薪から出る真っ黒い煤は、鍋に着くと洗い落とすのが大変なので、できるだけ付かないように、付いたとしても落としやすいように、鍋の外側全体をクリームクレンザーでコーティングし、鍋の取っ手や蓋をアルミホイルで覆うのです。
塗り残しがないように、すき間がないように、丁寧に丁寧に。
ここでの一手間が、片付けの時間と仕上がりを左右します。
それでは、材料の用意に入りましょう。
衛生管理のため包丁とまな板は、肉と野菜で使い分けることになっているので、混同しないように要注意。
じゃがいも、にんじん、たまねぎの皮をむいて、一口サイズにカット。
肉も同様にカット。
以前、肉を水で洗って、真っ白になった肉を切っている子がいましたが、今年は大丈夫そう。
具材を鍋に入れたら、それが隠れるくらいまで水を入れて準備完了。

“空き缶ご飯”と“かまど”の担当者は、まずは、ご飯の用意から。
お米をざるにあけて水で洗い、空き缶に写して水を加えたら準備OK。
アルミ箔で蓋をします。

では、かまどの準備。
燃料は薪。
火が燃え移りやすいように考えて井桁を組んでいきます。
牛乳パック、新聞紙、森に落ちている杉の枯枝などの火が着きやすいものを中央において、その周りに薪で井桁を組むのですが、なにせ、かまどで火を使った経験がないどころか、日常の生活でも火を扱うことがどんどん少なくなっている子どもたちですから、しおりに説明文と写真が載せられているのですが、何をどう組めばよいのかよくわかりません。
ここは、教師やスタッフの助けが必要なようです。
かまどの用意ができたら、今日にライターで火を着けてもらいます。
「カチッ」
牛乳パックに火が着いて、新聞紙、枯れ枝と順調に燃え広がり、子どもたちも団扇で扇いで風を送りますが、時間が経つと火がどんどん小さくなって、薪に燃え移ることなく消えてしまった、というのが、ほとんどの班の顛末。
それでも子どもたちはめげることなく何度も挑戦。
すると、火が細い薪、太い薪と燃え移り、火の勢いが増す班が出てきました。
こうなったら、薪をどんどんくべ、時折団扇で扇いで火の勢いを保てば消えてしまうことはありません。
それでは、カレーの入った鍋と、お米の入った空き缶を火にかけましょう。
あとは、かまどの火と時間が調理してくれます。

炊きあがるのを待つ間に、調理で使った器具、道具を洗い、できる片付けを進めます。

空き缶アルミホイルの隙間から、泡が出てくる班やカレーが沸騰し始める班がチラホラ出始めたその一方で、トラブルやハプニングもチラホラ。
一向に湯が沸く気配がないカレーの鍋を開けてみると、なんと、水がたっぷり。
鍋の3分の2ほども入っている鍋がありました。
これでは沸騰しませんし、炊きあがったとしても“スープカレー”になってしまうので、お玉で水を減らしました。
缶が安定するようにアルミのバットに入れていたためか、ご飯の水もなかなかわいてこないので、そこから出そうとしたところ、空き缶がかまどの隙間で傾き、中の水がこぼれてしまった班。
カレーを火にかけたばかりなのに、早々とルーを入れてしまった班。
そんなこんなでいろんなことがありましたが、“失敗は成長のもと”と捉えて炊きあがりを待ちました。

しばらくたって、あっちから、こっちから、カレーとご飯のいいにおいが漂い、出来上がりを迎えた班が現れました。
時間の差こそあったものの、無事に炊きあがり、みんなが昼食にありつけそうです。


16:36 | 投票する | 投票数(0) | コメント(0)