6年生が、港中学校を訪れて「人権フォーラム」に参加し、港中の1年生と交流しました。
体育館に入った子どもたちは、港中の1年生と合流し、20のグループに分かれて座り、フォーラムに臨みました。
港中の校長先生のあいさつに続いてみんなの前に立った6年生の代表は
「港中の皆さんと考えを伝え合い、学びを深めたい。そして、みんなが気持ちよく過ごせるようにしたい」
と、この会に臨む思いを話しました。
これから、それぞれのグループで、意見を交換し、話し合いを進めていくのですが、その前に、先生からこの会のめあてが示されました。
それは、
・同じ課題をそれぞれの立場で考えよう。
・自分にない意見や考えを知り、視野を広げよう。
の2つでした。
そうして始まった最初の活動は、アイスブレイキングのための「みなトーク」。
浜田小では「はまだっコミュニケーション(はまコミ)」と名付けている、対話ゲームです。
“アドジャン”をして話すお題を決めては1人ずつ順番に、自分のことを班の人に紹介するように3分間話した後、5分間のフリートークで会話を深めました。
これが終わったとき、港中の先生が
「緊張していますか?」
と、問いかけると、たくさんの子が手をあげました。
まだ、心の中の氷は溶けていないようでした。
そして、このフォーラムのメインであるワークショップへ。
自分の考えや思いを伝えるとともに、他の人の意見を聞いて、視野を広げていく時間です。
課題は「『いじり』って何だろう」
車座になって座る子どもたちは、まだまだ緊張が解けないようで、自分から発言するのは気が引ける様子でしたが、中学生にリードされ、促されて、話す機会が増えていったようです。
続いて、目の前の封筒に入ったプリントを1人ずつ受け取り、「『ごめんね』って言えたのに」という漫画を、先生が読むのに合わせて目で追いました。
このお話をもとに考え、話し合ったことは、
・「私」がしたことは、「いじり」?「いじめ」?
・「私」の「傷ついたって言ってほしかった」という言葉をどう思うか?
再びグループで輪になって、考え、伝え、聴き合いました。
具体的にどんなことを話しているかはわかりませんでしたが、明らかにわかったことは、輪の大きさと姿勢の変化。
班の輪は小さくなり、前のめりの姿勢になっている子が目につきました。
顔は上がり、その視線と表情も力強いものになってきました。
心がほぐれるとともに、思いを伝えたい、そして何より、人の意見を聞きたいという思いが強くなってきたことが、その姿勢や視線に表れたのでしょう。
2つのグループが合体し、互いのグループで出された意見を交流することになりましたが、子どもたちにはもう遠慮や緊張なんて感じられません。
自分からどんどん発言し、話す人に目を向けて意見を聴こう、考えを広げようとする意欲、姿勢は、中学生に勝るとも劣っていませんでした。
再び班に戻ってしたことは、「相手を傷つけないために、何に気をつければよいのか」を考え、それを「ジャムボード」を使ってタブレット上1枚のシートにまとめること。
中学生が、みんなに考えを尋ねながら、それを「ジャムボード」上で整理していきます。
言って、聴いて、画面を見て…
子どもたちの輪はもっともっと小さくなっていき、頭と頭が当るほど寄って画面を見つめる班がいくつもありました。
また、班でまとめる活動に加わりながらも、タブレットを開いて自分なりのまとめを作り始める子も出始めました。
フォーラムを通して話したこと、聴いたこと、それらを通して考えたこと、感じていることを、日常の学習でしているように、1枚のシートに構造的に整理しているのです。
フォーラムの締めくくりは、各班のまとめの発表。
班の代表となって、班で話し合ったことを全体の場で堂々と話していました。
「自分も相手も気をつけるからこそ…」
「自分が、相手が、互いに、気をつけるべきことをしっかり考えていきたい」
「『いじり』は刃物。もっと気をつけないと」
「難しいけれど、相手の表情をうかがって、気持ちを感じ取りたい」
「互いに言い合えるように、ちょうどいい雰囲気を作りたい」
1時間以上にわたって、班で話し合いましたが、どの子も真剣に考え、遠慮することなく自分の思いや考えをきちんと伝え、人の話をしっかりと聞き入れていることがその様子から伝わってきました。
「いじり」と「いじめ」について考え語り合い、聴き合ったこの人権フォーラムは、会の始めに示された目当ても十分に達成され、とても有意義な時間になりました。
最後に、真剣に考え思いを伝え合った、自分とこの場に集ったみんなへ拍手を送って、会を閉じました。
