バスを降りてガスエネルギー館に入った子どもたちは、エントランスに整列し、執行委員に続いてみんなで
「よろしくお願いします」
とスタッフの皆さんにあいさつ。
エレベーターで7階に上がり、映像ホールで「地球 PM5:47」というアニメーションを視聴しました。
これは、ベトナム、グリーンランド、名古屋と、遠く離れた3つの地域であれど、同じ地球の中、同じ時間に起きている地球温暖化の影響で自然や人々のクラスが少しずつ変わってきている様子を表したものでした。
ここからは、2つのグループに分かれて3つの活動をしました。
①実験ラボ
ここでは、私たちが便利な生活をするためにたくさんのエネルギーを使うようになって二酸化炭素が増えことが、地球温暖化につながっていることと、“天然ガス”は、化石エネルギーの中では二酸化炭素の排出量が少ないことを学んだうえで、天然ガスと性質の似た“液体窒素”を使った実験を見ました。
透明な容器に入った液体窒素はまるで水のようですが、容器の上からは、白い煙のようなものが吹き出ています。
その液体をお玉ですくってテーブルにこぼすと…、表面がベチャベチャに…なることはなく、白い煙をブワーッと出したと思ったら跡形もなく消えていました。
この様子に子どもたちは
「ウワー!」「エーッ!?」
何度かやっても同じ。
次は、柔らかいゴムボールを液体窒素の中へ。
しばらくつけて取り出したボールをテーブルの上に落とすと
「パリーン」
と大きな音を立てて弾けたボールは、粉々になりました。
ここでも子どもたちは
「ワー」「キャー」
と、驚くばかり。
最後は細長ーい風船を、その先から少しずつ液体窒素の中へ。
「オーッ」「アレー」
驚くような不思議がるような子どもたちの声。
風船がどんどん縮んで小さくなっていくので、液体窒素の中に入っていっているように見えます。
しわしわになった風船を取り出すと、その中には水のような液体があるではありませんか。
これは空気が冷やされてできた液体だそう。
この、気体をとても低い温度まで冷やしと、やがて液体になって体積がとても小さくなる、という性質を生かして、船で運んでいるのですね。
なるほど、ものを冷やすとどうなるか、よくわかりました。
②展示体験コーナー
興味や関心もとに事前に選んでおいた“テーマカード”を手に展示体験コーナーへ。
課題に挑戦したり、テーマについて考えたり、はたまた実際に物を動かしたりしてエネルギーやSDGsについて学べる、参加・体験型のアイテムがここにはたくさんあります。
子どもたちは、まずは“テーマカード”に示された課題の解決を目指してフロアを動き回ってアイテムを体験し、その後は、全てのアイテムをクリアしようというような意欲と勢いで「省エネショッピング」や「エネルギータウン」などを巡っていました。
ただ、アイテムを見たり触ったりするだけでなく、スタッフに詳しく教わったりわからないことを尋ねたりすることができるので、学びはさらに深まります。
“エネルギーのベストミックス”
“水素エネルギー”
“日本と世界のエネルギー”
“温暖化とその影響”
“省エネと二酸化炭素”
次の活動の種うごく時刻まで、時間いっぱい体験して考え、学びました。
③あれこれステーション
ガスエネルギー館での学習の振り返りとまとめの時間。
このまま、何の対策もとらなければ、100年後には最大5.8度も地球の平均気温が上昇してしまうという、恐ろしい予測を知ったうえで、二酸化炭素の排出を抑制するためにできることを改めて考えました。
まずは、エネルギーの“ベストミックス”。
化石燃料と再生可能エネルギーなどの長所をとり入れて、うまくミックスさせて発電して使うこと。
私たちが身近なところでできることは、“省エネ行動”。
“冷暖房の温度設定”
“シャワーの使い方”
“エコバッグの用意”などなど。
スタッフの問いかけに応える子どもたちの様子を見ていて、省エネについての知識をたくさん持っていることと、日頃の生活で既に実行していることがたくさんあることが分かりました。
参加・体験型の見学を終えた子どもたちは、6階の部屋を借りて、おうちの人が用意してくれた昼食をいただきました。