本年度も本校は読書活動推進校として読書活動に精力的に取り組んでいきます。朝の読書や読み聞かせ、1分間スピーチなど、昨年度までの活動も継続していきますが、今年はオープンスペースのある3階に移ったことを利用して、ここに様々なジャンルの本を置いて紹介していきます。興味が湧いたら手にとって、知識や関心の幅を広げていってほしいと願います。今年度は本を置くと同時にこの「学年のコーナー」でも紹介していきます。では、まず一冊目。
幕末に漂流した挙げ句、異国に渡った人としては、まず「ジョン万次郎」が有名で、昨年度は校長先生が「椿と花水木 -万次郎の生涯-」という伝記的作品を紹介して下さいました。しかし、地元三重県にも「大黒屋光太夫」という人がいました。1782年、
伊勢国白子浦を出帆した回米船・神昌丸は遠州灘で暴風雨に遭い、光太夫たち17名の乗組員はアリューシャン諸島に漂着します。その後、シベリアに渡りますが、その苦労の過程で生存者は5名になってしまいます。そして漂流から9年、様々な苦難の末に女王エカテリーナに拝謁することができ、ふるさと日本を思う心情を切々と訴え、ようやく帰国が許されましたが、最終的に帰国できたのはたった3名でした。