四日市市立山手中学

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 学校教育目標 : 人間性豊かで、自分で考え行動できる生徒の育成
 めざす学校像 : 笑顔希望にあふれる学校
 めざす生徒像 : 美しいものに感じ、自分他者大切にする生徒
 

日誌


2023/02/09

前期選抜の数学の問題

| by 山手中     
先日、前期選抜の国語と英語の学力検査の問題を取り上げました。
今回は数学の問題を取り上げます。
6番の問題です。
※スマホ等でご覧の方で、問題文が見にくい場合は、PCモードで見てください。ページ下部の!マークをクリックしてください。


これは、2年生で学習する連立方程式を使って解く問題ですね。
箱の重さをxg、パンフレットの重さをygとして、2本の式を作ることできますか?
また、連立方程式を使わなくても、次のように考えれば求めることができます。
パンフレット14部を31部に増やすと、275gが530gに増えます。
つまり、パンフレット17部(=31-14)の重さが、255g(530-275)ということが分かるので、255÷17=15gと求められます。
(結局は連立方程式を解くときも、同じ計算をすることになります。連立方程式を使うと、立式してしまえばあとは機械的に解が求められます。これが連立方程式の良さの1つと言えます)




(2)①は、グラフを正確に読み取れるかどうかと問う問題です。
2年生で学習する「階段関数」とよばれる関数のグラフですが、横軸が重さ、縦軸が料金ということが分かれば、まだ学習していない1年生も読み取れますので、チャレンジしてみてください。
地域フェスタのチラシ30部の重さは、4×30=120gですので、封筒の重さ16gと合わせると、136gになります。
136gの料金を求めると、210円となりますね。

(2)②は、日常生活でも使える興味深い問題ですね。
チラシ140部を封筒1枚に入れると、
4×140+16=560+16=576gとなるので、料金は580円となります。
2枚の封筒に入れるということは、チラシ140部つまり560gを2つに分け、それぞれを16gの封筒に入れるということになります。
単純に70部ずつに分けると、280g(=4×70)+16g=296gなので、390円となります。
この封筒が2つあるので、390×2=780円となり、高くなってしまいます。
ですので、1つの封筒はチラシの枚数を70枚より多くし重くし、もう1つの封筒はチラシの枚数を少なくし軽くして料金を下げるようにします。
重い方の封筒が390円を超えてしまうと条件に合わなくなってしまうので、グラフから500gを超えないようにしないといけません。
この条件を満たした上で、できるだけ軽い封筒を作り、2つの封筒の料金の合計が580円よりも安くなるようにします。
というように考えを進めていき、最も安くなるときの料金を求めます。

日常生活での「裏ワザ」的な内容で、なかなかおもしろい問題ですね。
このような問題に出会ったときには、何がわかっていて、その上で何がわかればよいのか、筋道立てて考えていくことが大切です。
筋道を立てて考え物事を明かにしていく力は、普段の授業の中でじっくり考えることを積み重ねていくことで身についていきます。
納得するまで考える習慣をつけていくことが大切です。
この問題では最も安い料金を答えるだけでよいですが、「なぜそう考えたのか説明しなさい」という問題になれば、考えたことを言葉や文字で表現する力も必要となってきますね。

普段の生活の中で、「もっと良い方法はないか」「もっと便利にならないか」「なぜこうなっているのか?」などという意識を持っていろいろなものを見ていくと、数学的な思考力や論理的な思考力が養われ、伸びていきます。
いろいろなことに疑問を持って生活していきましょう。
15:58